なぜ簿記(ぼき)は必要なの?
簿記が必要な理由はなに?
世の中には、たくさんのお店がありますね?
たとえば、お菓子(かし)屋さんとか、洋服屋さん。お寿司(すし)屋さんとかです。
とこやさんや、美容院(びよういん)、そしてお医者さんもお店です。
このようなお店は、なんのためにあると思いますか?
お店をする理由はおおきくふたつの理由がある
ひとつめ
それは、お店に来てくれるお客さんによろこんでもらえるような商品やサービスをするためですね。
たとえば、おかしやさんなら、おかしを、そしてとこやさんは、髪(かみ)を切ってあげたりすることです。
でも、このときお客さんは「ただ」でおかしを、もらってますか?ただで、髪(かみ)を切ってもらいますか?
違いますよね?
お店は商品やサービスをしてあげるかわりに、お客さんから「お金」をもらいますよね?
では、ここであなたがお店の社長になったとしましょう。
あなたは、洋服屋さんの社長です。お店を始めるためにあなたが持っているお金は1000円(きんがくはわかりやすくしてます)だったとします。
このときあなたはなぜ、お客さんから「お金」もらわなければいけないのでしょうか?
まず、洋服をお客さんに売ることを考えてみましょう。あなたがお店を開いたばかりだった場合、お店にお客さんに売れる洋服は1着もありませんよね?
となると、まず、売るための洋服を誰かから買わなければいけません。たとえば、それがB(ビー)さんだったとしましょう。Bさんから、洋服を1着100円で買うことにしました。これであなたの持っているお金は100円なくなり、900円となった代わりに洋服1枚を手に入れることができました。
では、この洋服を今度はお客さんに売ることを考えなければいけません。あなたはいくらでこの洋服を売りますか?
50円で売りますか?
それはだめですよね?だって、100円で買った洋服を50円で売ってしまったら、損(そん)してしまいますから・・・。
ここは、300円で売るとしましょう。
洋服に300円の値札(ねふだ)をつけて、お店に置くことにしました。
さっそくお客様が一人あなたのお店に来て、この洋服を買って行きました。
するとあなたのお金はいくらになりましたか?
整理すると・・・
- 初めに洋服をBさんから100円で買う・・・お金は残り900円
- 次にその洋服をお客さんに300円で売れた・・・お金は900円+300円で1200円
となりました。
初めにお店を始めたときのお金は1000円でしたよね?
なので、あなたは、洋服を1着売ったことで200円お金が増えたことになります。
この増えた200円のお金のことを利益(りえき)といいます。
つまり、ふたつめは?
ふたつめ
利益を増やすため。
これがふたつ目の理由です。
もし、Bさんから100円で買った洋服をただであげてしまったらどうなりますか?お金は900円になってしまい、減ってしまいます。
次に買った洋服も、その次に買った洋服もただであげてしまったら・・・あなたのお店はお金がなくなってしまって続けることができなくなります。
こうならないため、お店は
「お客様に喜んでもらう」ために商品・サービスをしてあげるかわりに、「お金をもらい利益をだす」ことが必要になるんですね。
ちなみに、利益が出て増えたお金200円は、あなたの生活のためのお金や、車を買ったりするためのお金として自由に使うことができるお金です。また、お店をもっと大きくするためのお金としても使うことができます。たとえば、今のお店と別のところにお店を作るように。お店がふたつ、みっつとなれば、利益も増えますからね♪つまり、利益がたくさんあれば、それだけ自由に使えるお金も多くなるということになりますね。
では、今の例のように、お店が1着しか洋服を売らなかった場合は、利益がいくらかはすぐにわかっていただけるかと思います。でも、実際(じっさい)の洋服屋さんって1着しか服がないお店なんてないですよね?100点以上あったりするわけです。そして、お客さんも1日に何百人とくるのかもしれません。
そんなとき、あなたのお店の利益はいくらですか?と質問されたとして、すぐに「利益は○○円です!」と答えられるでしょうか?
おそらく答えられませんね。
では、答えられないからといって、「利益」がいくらかわからない・・・ということで良いのでしょうか?それもいけません。だって、自由に使えるお金がいくらなのかがわからなかったら、あなたはどれだけお金を自由に使えるかわかりませんよね?仮にわからなかったとして、好き勝手にお金を使ってしまったら、これもお店を続けることができなくなるかもしれないんです。
そうならないために、必要なのが簿記(ぼき)の考え方なんですね。
簿記の考え方を知ると、あなたのお店の利益がいくらか?がわかり、それによって自由に使えるお金もしっかりとわかるようになります。なにしろ、それが「数字」であらわされるので、お店のお金をめちゃくちゃ使ってしまうようなまちがいもしなくなります。
あなたのお店がすぐになくならないようにするために・・・。自由に使えるお金をしっかりと数字でわかるようにするために、簿記(ぼき)の考え方はとっても必要なんです。
では、次は簿記(ぼき)とはなんなのか?少しずつ本題に入っていきます。