商品・サービスの価値を考えるための3つの手順(あなたの商品・サービスの価値はなにか?)
ビジネスを成功させるためには全体像を考えるということの連載記事です
今回は「あなたの商品・サービスの価値」について考えてみましょう。
あなたの商品・サービスの価値はなにかどんな解決策を提案するか?
そもそも、「価値」の定義とはなんでしょうか?
それは、お客様が受け取るメリットや得られる満足感よりも支払う金額が少ない場合のその差額のことといえます。
つまり式に表わすと
顧客のメリット・満足感-支払う金額=「価値」
となります。
たとえば、洋服を買いに行った場合を想像してみてください。
いい服があったら、値札を探して値段を確認しますよね?このときって、あなたのなかで「支払える金額」を考えているのではないでしょうか?そんなとき、あなたの思っている値段よりも、値札の金額の方が少なければ購入を検討するかもしれませんね。
では高級腕時計の購入ならばどうですか?
高級腕時計の場合でも、あなたのなかで高級品の価格はこれくらいだろうという思いがありますよね?なので高いとは知った上で、たとえそれが「高い」と感じていても、それを所有することによって他人にかっこいいところをみせられる、とかおしゃれな自分でいられるという社会的な欲求を満たすことができればそれは満足感となり、価値となります。
ではあなたの価値はなんでしょうか?
ここでは価値を考える上でのステップを考えてみます。
最終的には、あなたの商品・サービスが「なぜ選ばれるのか?」、つまり「差別化」を考え、そしてそれをどのように買い手に伝えるかの「伝え方」までを考えることが大切です。
では手順をお伝えします。
価値を考える上での3つの手順
価値を考える上では次の手順に従って考えてみてください。すぐに考えがまとまる質問ではないものばかりですが、じっくりと考えることで強いビジネスを作ることができます。またすでにうまくいっているとしても、ビジネスをしていても、まわりの環境は刻一刻と変化しています。成功体験にしがみつきすぎて、それに固執しすぎると、どんどん取り残されて取り返しがつかなくなるので、1年に最低でも2回以上は下記の作業をしながら、どんどん改良することがベストです。
では順番にお伝えします。
1、自己分析
価値を考える上でまず行いたいのは、「自己分析」です。「自己分析」では3C分析という分析手法を使って自信のビジネスを考えます。
3C分析とは?次の図のように「Costomer(顧客)」「Company(自社・自分)」「Competitor(競合)」を分析することです。
・Costomer
あなたのお客様は誰か?あなたのお客様像を具体的に考えます。こちらのコラムにあるワークも参考になるので一度ご覧ください
お客様像を考えるときに活用する「The Empathy Map」
これは、商品・サービスがたくさんあって、それぞれに使用するターゲットの像が異なる場合はそれぞれに考えます。そしてその人の具体的に悩みや、フラストレーションそして、きれいになりたいとか他人に認められたいなどの欲求を考えられるだけ書いていきます。
・Company
あなたの商品・サービスのラインナップ。あなたの資源を考えます。
資源とは、たとえば資格取得や、世間的な信頼(強力な紹介者がいるとかメディアに出演したなど)、新しい技術・ノウハウを開発している、機械設備などが充実しているなど知的・物的財産のことです。
まずは、商品・サービスと資源をすべて列挙します。
そして、商品・サービスは、どんなことを解決できるのか?をより具体的に考えます。
資源については、他とは違う資源があればそれは差別化の材料になるので特に詳しく書いていきます。たとえば、創業30年のうなぎやさんがあったとした場合、創業30年だけでも差別化の要因ですが、さらに「創業30年間つぎたしてきた秘伝のたれ」なんかがありますよね?これは30年間つぎたすことは30年かけないとまねできないので、差別化のポイントになります。
・Competitor
あなたの競合を考えます。競合を考える理由は2つあります。
- ひとつは、お客様はあなた以外の商品・サービスを比較検討しているから
- あなたの強みと思っていることが実は競合も同じの場合があるから
なので、あなたが自身の商品・サービスを検討する立場になって、競合をリサーチします。
直接商品を購入してみるのもよいですし、ホームページではサービスの売りや価格が表示されていますので、これらを数社、エクセルなどのシートにまとめ、その結果からあなたの商品サービスがどのように違うか?を検討します。
ここで注意しなければいけないのは競合の選び方です。
ここではあなたの業種が同じ人だけを競合と見てはいけません。
つまりあなたが解決する価値と同じ価値を提供している場合は競合となることに注意してください。
たとえば、「3か月マンツーマンでダイエットをサポートする」というビジネスをしているならば、「やせる」ことが価値になります。そうすると同じ価値を提供しているのは?
・スポーツジム
・トレーニングマシン
・ダイエットサプリ
などがありますね。
これらも競合になりえますので、価格帯や、売りをしっかりとリサーチすることが大切になります。
2、差別化の発掘
上記の3C分析をおえたら、その中からあなたの差別化すべきポイントを探し出します。
・そのサービスはだれも考え付かない新しいものなのか?
・他と違って高性能なのか?
・悩みを素早く解決できるのか?
・簡単に使いこなせるのか?
・購入によるリスクはないのか?(アフターサービスの充実)
などがあります。
差別化を自分で作り出すヒント
差別化を自分で作り出すことも可能です。簡単な例を二つほどあげます。
・業界と反対のことをする
女性エステ→男性エステ
・機能を減らす
高機能ハイスペックなゲーム機→かんたん操作で家族をまきこんだ任天堂wii
・価値を付ける
ひとつひとつのサービスをパッケージングして、トータルの価値を生み出す。
たとえば、パソコンを売る際には、インターネット接続サービスと、プリンターとインク。そして、USBメモリーやデジタルカメラをセットでまとめる。→旅行に行ったときにとった写真をパソコンで編集して、印刷するなどのデジタルな生活を価値として提供できる
3、伝え方
最後は伝え方です。上記手順で、自己分析と差別化を考えたら、それをどのように表現していくかを考えます。
伝えたい相手にわかるように、そして価値が具体的に伝わることを目指さなければいけません。
この伝え方はものすごく奥が深くてこのコラムでは話しきれないので詳細はまた別のコラムで書きますが、めちゃめちゃシンプルに伝えなければいけないポイントをあげると・・・
1、ターゲットに対してメリットを具体的に
2、相手の悩みに共感する
3、解決策を提案し、それが解決できた時の将来像を具体化する
4、お客様の声で、あなたの解決策が本当にできるのかを証明する
5、商品の詳細を提示する
6、価格を提案する
7、よくある質問
8、返品保証やアフターフォローについての記載
を書いていくことがポイントになります。
これらを詳細にかくことで相手に価値を伝え購入してもらうことができるんですね。
これらのステップを考えるのは一筋縄ではいかないでしょう・・・
ですが、これをするかしないかで、ビジネスの発展は大きく変わってきます。
まずは、自己分析から始めてみましょう
伝え方についてはもう少し別のコラムで詳しく解説します。